バルセロナで2人の建築家の跡を辿る
2日間でこんな感じにまわりました。外観のみ見学したのには訳が…とにかくバルセロナの観光名所の入館料が高い!!!それだけ維持費が高いってことなんでしょうか。フランスやイタリアでは、教会なども観光したので入場料がないこともしばしば。それに比べると観光料だけでも結構なことになりました、バルセロナ。
▶︎アントニ・ガウディ
サグラダファミリア(29€)
グエル邸(12€)
グエル公園(8€)
カサバトリョ(24.5€なので外観のみ見学)
カサミラ(22€なので外観のみ見学)
▶︎リュイス・ドメネク・イ・ムンタネー
サン・パウ病院(13€)
カタルーニャ音楽堂(18€)
とんだ勘違い
建築に関して全くの無知な私は、グエルも建築家で、グエル邸とグエル公園は彼が手がけたのだと思ってました。違いました。簡単に言うと、グエルは実業家でガウディのパトロンだったようです。 ※以下ネットより引用
1878年に行われたパリ万国博覧会で、ガウディが制作したショーケースに釘付けになる一人の男性がいました。
若手実業家、エウゼビ・グエル。
スペインの新興ブルジョワで、父の代で財を成した後、20代で父の跡取りになったグエルは、この日、自社製品を展示するために博覧会にやってきていました。そして、ガウディの作品に一目ぼれをしたのです。
グエルは大金持ちなだけでなく、芸術への造詣が深く、優れた若手芸術家をバックアップするのが自分の使命だと思っていました。
そして、ガウディを支援したいと思い、当時まだ無名だったガウディのことを何とか調べ上げ、自宅に押し掛けたのです。ガウディは、グエルの訪問を心から喜びました。
グエルが彼に最初依頼したのは、彼の義父に贈る狩猟用具を収納する家具のデザインでした。正直なところ、ガウディにはあまり嬉しい依頼ではありませんでした。彼は家具ではなく、建築物をデザインしたかったのです。
グエルは彼を気に入りましたが、最初の頃は家具などやロゴなどの発注をすることが多く、建築の依頼をすることはありませんでした。
しかし、ガウディがマントレールの工匠で手掛けた建築「エル・カプリッチョ」をグエルが気に入り、それ以来、ガウディに頻繁に建築デザインの仕事を依頼するようになりました。
こうしてグエルはガウディのパトロンになり、その後40年にわたり、彼を支援し続けます。
まずは腹ごしらえで充電
昨日商店で買ったパンとサラミ。サラミは塩っぱいのにパンは甘くて、相性最悪でした。
でっかいゴミ箱がいたるところに設置されてました、住宅街だからかな。それにしてもでっかい。テロ対策とかあんまり必要ないんだろうか。
まさかの失態、無駄金になるところだった事件
バルセロナの移動はメトロをメインに利用しようと決め、2日券を買うことに。ネットで事前に予約していくとちょっと割引になるということで昨日のうちに予約したものの、実際に宿泊先の最寄駅に言ったら、なんとNG!なんで!どうやら交換は指定の駅でしかできないらしく、、時間も限られているため事前予約分はドブに捨てる覚悟を決め、駅で買い直すという失態。事前購入のサイトには日本語表記がなく、英語表記はあったため、日本でお留守番している旦那くんに連絡して、返金が可能か問い合わせてもらいました。無事返金できるとのことで全額戻ってきました。よかったー。
初日は3箇所に絞りギュギュッと観光
バルセロナはこんな街。こちらはメトロの路線図。宿泊先から目的地までとても近くて、それぞれの距離も近いので移動が簡単そう。
青丸が宿泊先、オレンジ丸がこの日まわったサグラダファミリア、サン・パウ病院、グエル公園。ちなみに右下の赤丸は空港で、宿泊先まで1回の乗り換えで30分くらいだったかなだったかな。
絶対外せないサグラダファミリア!宿泊先からも激近なため、一番に観光することに。
最寄り駅を降りて後ろを振り返ると…サグラダファミリアの目の前!!!
すぐ近くに観光案内所があるとのことで、ひとまず心を落ち着けてガイドマップをもらいました。こちら日本語バージョン。
現在地と今日と明日の観光場所の位置を確認するお父さん。
バルセロナは基盤の目
バルセロナは基盤の目?言葉だけ聞いてもなんのことかわからないと思います。しかしこれを見れば納得するはず! ※写真はサイトから引用
バルセロナは綺麗な基盤の目状になっている市街なのです。城塞都市だった1850年頃に産業革命などによる人口増加に対応するために都市拡張計画が作られ、遠くまで見渡せること・風通しがよいこと・太陽光がすべての家に均等に当たること。このようなコンセプトで整備されていったそうです。サグラダファミリアも一つの中に綺麗に収まってます。
少し斜めから見下ろすと、サグラダファミリアの高さが一目瞭然。まだ高くなるってんだから、すごいもんです。
いざ、サグラダファミリアへ!
毎日大勢の観光客が押し寄せ大行列……入場まで数時間並ぶなんてことも少なくないようで、昨日のうちに日付時間指定でチケットを事前予約しておきました。朝はあんまりせかせかしたくないので11時入場で予約。携帯のQRコードを見せて、係員さんにピッとしてもらうだけで入場できました。
有名な話ですが、サグラダファミリアはまだ完成してません。1882年に着工して140年近く経ってますが、完成予定は2026年と言われています。なんと驚くことに、1980年代にはあと300年かかると言われていたそうですが、現在までのこの30年間で半減することになったというから驚きです。図面では表現しきれなかったこの建物の設計・施工に、3DソフトウエアやCNC加工機が使えるようになったことから、なんと150年以上の工期短縮することができたというから驚き!ITってすごい。よくわからないけどすごい。完成してからまた見にきたい。
そもそも一番最初は別の人が依頼されて作ることになり着工、翌年には辞任して、当時無名だったガウディに託されたのだそうです。ガウディは設計を一から練り直したんだとか。
外には完成予定のミニチュア模型が。真ん中に突き抜けている一番高い塔が、まだありません。他にもまだまだ未完成の状態で、高さはそれぞれですが、塔が倍以上の数になる予定なのだとか。
イエスの誕生を表す東ファサード、イエスの受難を表す西ファサードがメインの見どころで、それぞれ上までエレベーターで登ることができます。別料金です。そしてその内側には…
こちらはイエスの誕生を表す東ファサード側。寒色系のステンドグラスが天井まで届いています。これだけでも圧巻。
そしてこちらは、イエスの受難を表す西ファサード側。暖色系のステンドグラスが天井まで届いていて、西日がさす前後の時間が最高なんだとか。冬だと15時前くらいには見れるそうで、時間が経つのが楽しみです。
キリストが正面にいました。この写真からもわかるように、柱の形が本当に独特でこれまた圧巻。ちなみに、入り口では5€くらいでオーディオガイド(要所要所でボタンを押して、それぞれの説明を聞くことができる。日本語あり。)が借りられるので、借りることをオススメします。
真下から撮影した天井、ライトが組み込まれていて綺麗にライトアップされてます。
別の角度からの正面の天井(キリストの上に相当する)。左右対称が好きな私にはたまりません。。
上を向かなくても見られるように鏡が置いてありました。ベターだけど撮影。笑
そして別料金を払い、エレベーターで塔にも登ってきました。生誕のファサード、受難のファサードいずれかを選ぶ必要があるんだけど、私たちは下りは螺旋階段を下りながらバルセロナの市街を見下ろせるという、生誕のファザードを選択。
登るのは一瞬だけど、途中のバルコニーみたいなところで外を眺めたり、螺旋階段を堪能しながらゆっくり降りました。下を見下ろすと、結構な高さがあります。
遠くを見渡すと、ほぼ全てが同じ高さの建物。なんかこれだけで気持ちがいいです。
螺旋階段の壁には、落書きがあるところも。なんかもう、人間て残念だなーと思いました。
終わりの見えない螺旋階段、自分が今どこにいるのか、あとどれくらい降れば地上につくのか段々わからなってくる…
そして敷地内のお土産ショップをのぞいたり、地下の博物館をのぞいたりして、かなりゆっくり過ごしました。地下にはガウディが埋葬されているそうです。そして!!!ついに!!!
圧巻の西日!と言いたいところですが、この時まだ12:30くらい。割と日が高い時間でも見れました。このエリアだけ空気が暖色に染まっていて、ずっと見ていたくなりました。しばらく腰を下ろして、ほけーっと眺めていました、美しすぎる。。
「もう思い残すこと無い?」とお父さんと自分に言い聞かせて最終確認。こうしてサグラダファミリアの観光はおしまいです。
パエリア、今日も食べられず。
パエリアの本場、スペインで絶対食べたいと思い適当なお店に入ろうかと思ってたんだけど、次の目的地に行く途中に無いのかなーと思いネットで検索。パエリア、で検索したんだけど無くて、泣く泣く適当なハンバーガー屋さんへ。こんなにパエリアって無いの?とヘコんでいたら、次の観光場所の周りにあるわあるわ、パエリアの立て看板。ショック。。今日は諦めて明日のお昼に楽しみは取っておくことにしよう。
つい最近まで実際に機能していた、サン・パウ病院
世界遺産にも登録されている、病院とは思えない美しい造りの病院。同じく世界遺産に登録されている、「カタルーニャ音楽堂」を設計した建築士、リュイス・ドメネク・イ・ムンタネーの作品です。2009年に老朽化のために閉鎖されたそうです。
いくつかの棟に分かれていて、地下道を通って医師や看護師が移動していたそうです。なんかもう、病院という概念を覆す外観です。そして外観もさることながら、内観も素晴らしかったです。※写真はネットから引用
バルセロナの他には無い、この区域のみの特徴があります。それは正方形のブロックで構成されている周辺のEixample地区の直角格子に対して、斜め45度方角を変えて設計されている事。理由は病棟の入り口を南北方向とする事で、海風による建物内の換気を図り、太陽光を取り入れるためだったと言われています。※写真・文章はネットから引用
バルセロナでは天気に恵まれて、ペカーンと青空でした。建物が本当に青によく映える。
オレンジ?の木がいたるところに植わっていました。オレンジの実の綺麗なオレンジ色が妙に気に入って、何枚も写真を取りました。
見学できる棟は全てでは無く、いくつかの棟だけ。こちらは患者が過ごすベッドが並んでいた棟。グリーンのタイルは病院らしからぬ美しい風貌だったけど、壁や天井は使用感がありました。
こちらは別の棟。ベッドが並ぶ部屋が再現されてます。使用感は一切なくて修復されてるんだけど、それにしても美しい…どっかのホテルに滞在してる気分だったんじゃなかろうか。
また別の部屋の天井。病院どころか、立派なホテルだってこんなにすごい装飾無いよ、、素敵すぎます。
入口の受付がある建物の2?3?階からサン・パウ病院を覗いた写真。この写真大好きです、青い空とのコントラストも最高だし…影の感じもいい。
反対の窓からサン・パウ病院の外を覗くと、通りの正面にはサグラダファミリアが。
頑張ることをやめた瞬間。悔いなし。
サン・パウ病院を後にして、次は今日の最後の目的地、グエル公園を目指します。最寄駅からそこそこ歩くらしいグエル公園。30歳と63歳のペアは旅の疲れからか、せっかく2日間乗り放題の切符を買ったのに、金で解決しようとし始めます。サン・パウ病院から、グエル公園までタクシーで行くことに。この選択は間違っていなかった!もう夕方近くて急がないと陽が落ちてしまうことと、長旅による精神的体力的にも疲れてきていたこと、そしてこの距離。なんと6€でした。一人あたり3€、全く後悔していません笑
快くポーズしてくれたタクシーのおっちゃん。
入園料がいる公園の正体とは?グエル公園
入園ゲートみたいなところにたどり着きます。公園自体は無料ゾーンと有料ゾーンに分かれていて、朝早くから無料ゾーンへは入れるようなので、散歩する人や朝陽を見に来る人もいるんだとか。
黄色で塗られたゾーンが有料エリア、それ以外は無料エリアです。赤丸は有料エリアの入場ゲート、青丸はチケット売り場です。
無料エリアへ入る入場ゲート。
無料エリアでも十分素晴らしい!!
有名な「洗濯女の回廊」
有名な「オオトカゲ」の像。
オオトカゲがいる広場の装飾も見事です。
広場奥にあるスポットの天井のモザイク画が美しくて思わずパチリ。
こちらも有名な有料エリアの一番上にある広場の「波打つベンチ」。
無料エリアも含めてじっくりまわると、とても広いので半日はかかるそうです。公園自体は斜面にあり、階段が各所にたくさんありました。無料エリアの一番上へ行くと、少しひらけた場所からバルセロナ市街を見下ろすことができました。
左のほうに、サグラダファミリアも見られます。
頑張ることをやめた瞬間再び、一切の悔いなし。
自力で観光地と民泊先を行き来する旅行の最終日が迫っていることもあり、力が抜けまくっている私とお父さん。宿泊先も近くということで帰りもタクシー。帰りも6€でした。一人あたり3€。全く悔いありません!
夕食はスーパーで買ったみかんを食べて、簡単に済ませました。明日はバルセロナ最終日、旅行もいよいよ終盤です。
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