朝ごはんは簡単に
昨日の甘いパンと塩っぱいサラミをまた食べる気分になれず、スーパーで買ったオレンジを3つ食べて朝食は終わり。今日は昨日のうちに予約しておいたカタルーニャ音楽堂をメインに観光して、その後は、グエル邸・ピカソ美術館・カサミラ・カサバトリョなどなど数ある中から、その時の気分で選ぼう、となりました。結果グエル邸を見ることになったのですが、位置関係はこんな感じ。
赤が宿泊先。黄色が昨日の観光先のサグラダファミリア、グエル公園、サンパウ病院。今回は青いところが目的です。海の近くにも行って見たかったので、我ながらナイスな観光ポイント。一番海に近いのはお昼に行く予定のレストラン。
カモになったお父さん
11時の回で予約していたカタルーニャ音楽堂。メトロにも慣れたし、道には迷わないだろうと思ったけどお父さんの提案で1時間前くらいには到着スケジュールで家を出た。googlemapを頼ってサクサク歩いていると、急に英語で話しかけられる。「〜〜〜〜〜〜、ウォーター!ウォーター!」ティッシュを手に持って話しかけてきた40代くらいの男。そのティッシュには薄い汚いピンク色のような塗料がベットリついていて、よく見るとお父さんの肩にもベットリ!私は英語を聞き取るためにじっくりその人の顔を見て話を聞こうとしたのですが、「ノーセンキュー!」とお父さん、私の腕をつかんで歩き始めます。
これぞ有名なケチャップスリ!瞬時に「怪しい」と判断したお父さんは回避することに成功。私だったら危なかったかも…(何かついてるから、水で洗った方がいいよ、とアドバイスをくれた親切な人だと思っていた笑)
ケチャップだったり、マヨネーズだったり、ソフトクリームだったり色々あるようですが、お父さんがつけられたのは水性ノリのようなものでした。臭いがそんな感じ。
「何かついてるよー!俺水持ってるから拭いてあげるよ、大変だったね」と親切に声をかけてきて、カバンを降ろし服を脱いだりしている隙にポケットやバッグから貴重品を抜き取るスリの手口だそうです。話しかけてる間に他の人がスったりする集団スリもあるんだとか。
振り切って角を曲がり荷物を降ろして、持っていたティッシュと水で拭いたら、なんとか綺麗に落ちました。よかったー。でも高いダウンなのに!とお父さんは怒ってました。
「教えてくれるにしたって、ご親切にティッシュを取り出して拭いて見せてくるなんて、どう考えても怪しい、そんな用意周到な人いないでしょ」とお父さん。その通りです。
3週間の旅行で、日本とは違う治安にビクビクしていましたが、あわや大惨事になりかけたのはこの一件だけでした。運が良かったー。日本人や中国人はお金を持っているイメージが強いので、狙われやすいみたいですね。
昔は、首絞め強盗やひったくりなんかが多かったそうですが、今は圧倒的にスリが多いんだとか。日本がいかに安全な場所かが伺えます…
現役にして世界遺産のコンサートホール
気を取り直してすぐ近くのカタルーニャ音楽堂を目指します。こちらはユネスコの世界遺産に登録されている建築の中でも世界で唯一つ、現在も使われているコンサートホール。毎晩のようにクラシックコンサートなどが催されているそうです。絶対行きたい!とお父さん。他の観光地と違って、「コンサートの観覧」か「見学ツアーへの参加」いずれかでないと中には入れないとのこと。それに気づいたのは昨日。慌てて予約したものの、ツアーの選べる言語に日本語が無い!フランス語はあるけどお父さんはわからないし…と英語を選択しました。見学時間は約1時間。コンサートの観覧だと値段も倍以上だし、、何言ってるかきっと全くわからないけど、英語でのツアーに申し込むことにしました。
時間とお金に余裕があれば、フラメンコのショーもあったりするみたいなので是非見て見たかった。
1905年から1908年にかけて建設され、ユネスコの世界遺産に登録されたのは1997年。ほんの20年前だったんですね。これを調べていて今更知った事実なんだけど、サグラダファミリアが世界遺産に登録されたのは2005年ともっと最近で、しかもサグラダファミリア全体ではなくて、生誕のファザードだけらしい。これは知らなかった。
この角度から見た外観は図書館みたいな感じ。正面から見るともっと華やかですごいみたいです。
ツアー用の受付場所もないし、看板も出てない。どういうこっちゃ?と受付のお兄さんに聞いてみると、ホール入り口の目の前にあるカフェで待ってて、とのこと。不安ながら待ってると、ちらほら同じ目的っぽい人たちが集まってくる。大丈夫、ここで良さそう。
ガイドツアーとコンサート、どっちがオススメ?
私たちは時間と予算の関係でガイドツアーを選択したんだけど、それぞれにメリットデメリットがあるそうです。ちょっと掘り下げていきましょう。
▶︎ガイドツアー
・コンサートより安い(18€ ※事前予約は14.4€)
・英語、フランス語、スペイン語のいずれかでガイドさんが各所で説明をしてくれる
・休憩室の外、テラスにある一面モザイクが彩る柱の列が見られる
・コンサートホールにある天井のステンドグラスを自然光で見られる
▶︎コンサート
・コンサート自体にお金を払うので高め(20〜130€)
・本来のコンサートホールとしての魅力を感じられる(世界遺産の中で唯一実際に使われているコンサートホールはここだけ!)
・コンサートホールにある天井のステンドグラスが青い光にライトアップされている
・安い席だと古い設計のためステージが全く見えない
ほぼこちら↓のサイトから転載してますが、オススメのコンサートなども書いてあるので行かれる方は事前にチェックしてみてください!個人的にはテラスの柱も見れたし、ガイドツアーでよかったのかも!と思い直しました。でもフラメンコ…捨てがたいな、やっぱり。
ガイドツアー開始
案の定、いっっっさいわかりませんでした、英語。でも良いんです。なんてったってこちら!!!!休憩室の外、テラスにある一面モザイクが彩る柱の列が見られたんだから!
テラスの上を見上げるとこんな複雑な装飾。
そして何と言っても、全てデザインの違うこのモザイクで彩られた柱。他のツアー客が中に戻ったのを見計らってパチリ。人が写り込んでない状態で撮れたのが嬉しい。コンサートではテラスに出ることはもちろん、休憩室が空いていない場合もあるんだとか。いやーよかった。
そして内装はこちら。手すりの柱はほとんどがガラスでできていて、薔薇のモチーフで彩られています。このカタルーニャ音楽堂には薔薇のモチーフがとにかく多いんですが、守護神のサン・ジョルディがドラゴンから守った王女にプレゼントした花が、薔薇だったというところから来ています。
そしてコンサートホール!!!天井には光の大きな雫にも似た、太陽をシンボルとしたステンドグラスに目を奪われます。観客席は2階と3階が周りを囲んでいて、1階部分は目の前に埋め尽くされています。正面のパイプオルガンにも興味津々、聴いてみたいなぁ、生のパイプオルガンの演奏。
天井の端を写した写真。薔薇のモチーフがたくさん。
お昼になったのでパエリアを目指して南下
時刻は12時近く。日本語でメニューが見られるというレストランを見つけたのですが、開店時刻は13時ということで、まだ1時間ある。電車だとすぐ着いちゃうし、海の近くも歩けるので、そのまま歩いて向かうことに。30分くらいかな。
あ!進行方向にまさかのサグラダファミリア!?位置関係が頭に全く入っていなかったので、勘違いをしたのですが、もちろん違います。
どうやらなんか立派目な教会。教会ということで中には無料で入れました。そして周りにはクリスマスということでお店がたくさん出てました。
せっかくなので教会の中に入ってみたんですが、中庭みたいなところがあって、なんとたくさんのアヒルがいました。なんでなんだろう。
ちょっと怖いけど、狭い路地もぐんぐん進みます。こういうところ、テンション上がります。
ついにご対面、絶品のパエリア。父ちゃん感激。
海の正面にぶち当たり、港なのかたくさんの船が停まってました。腹ぺこすぎて散歩は後回し、レストランをめがけて一直線。そしてレストランに無事到着!
お店の名前はセッテ ポルタス(7 Portes)。こちらのサイトを参考にして見つけました。
日本語メニューがあるということで店員さんたちも日本人馴れしているというか愛想が良いというか、久しぶりにニコニコしたサービスを受けた感じ笑
現地言語のメニューにお手上げたったお父さんも、じっくり見ております。安心して注文できると大喜び。お会計をした帰り際に、お父さんの右後ろにいる白髪の店員さんに、「俺になんか渡すものがあるだろ?」と話しかけられたお父さん。チップの催促をされ、6€渡したそうです。愛想が良かったのはチップ狙いか。でもスペインではこれがサービス料なんだろうな。日本のサービス料とはまた違う感覚。
こんな感じで細かく日本語で説明が書いてあります。ありがたい。
まずはこちら!ムール貝の白ワイン蒸し。これ大好き。レモンを絞って、本当美味しかった…
そしてこの種類豊富なタパス盛合わせ!最高かよ!
そしてそして!メインはこちらのパエリア!!!!一見全部茶色に見えますが、魚介の旨味がすんごかった。。毎日食べたい。。。
実は人生初のパエリアだったらしいお父さん。めっちゃ嬉しそう。
異国で日本語メニューから選べるのはかなり安心ポイントでした!パエリア大好きすぎる。
迷った水族館と、グエル邸
近くにヨーロッパで一番大きいと言われる水族館があるということで、行こうと思ったのですがどうやら日本と比べるとそうでもないみたいで。ギリギリまで迷ったけどやめました。ということで港に沿って歩きながら進み、あのガウディのパトロンだったグエルが家族と暮らしていたという、グエル邸を目指します。こちらもガウディの作品です。
ここにもレンタル自転車がありました。盗まれたりしないのかしら。
アメリカ大陸を発見したというコロンブスの塔。1882年にカタルーニャ地方とアメリカの交易を記念して建てられたこの塔が完成したのは、着工から6年後の1888年。ちょうどバルセロナ世界万国博覧会の年。有名な話ですが「西へ向かえば、必ずインドにたどり着く!」と信じていたコロンブス。像の彼が、右手で指しているのが、まさにバルセロナから見た新大陸の方向です。日本ではあまり知られていませんが、航海旅行を出資したのは当時のスペインのイサベル女王。1492年に新大陸を発見した後には、女王に謁見するためバルセロナへやって来ています。と言う訳でバルセロナとは縁がある人物なのだそうです。
港にはぎっしりと船が。カモメの数もすごかった。
フランスもイタリアもなんだけど、とにかく横断歩道(点線の内側)ギリギリまで車が止まります。マジ怖い。
コロンブスの塔を曲がり、ランブラス通りに入りました。ここは絵描きや大道芸人が多くいて、テラス席があるカフェやレストランがたくさんある賑やかな通りみたい。本当はコロンブスの塔が終点になるので、私たちは遡って通りに入る形になりました。こちらはエイリアンの格好をした大道芸人。他にもたくさんいろんなコスプレ?をした大道芸人がいました。
こちらにも陽気なアコーディオンおじさん。素敵な音楽だったので手渡しで2€渡したら、満面の笑みで歌い続けてました。
しばらく歩くと、大道芸人ゾーンから絵描きゾーンに。リアルな似顔絵を書く人、日本にもいる特徴が特化された絵を描く人、色々いました。
ランブラス通りの脇にある、グエル邸
そして到着したグエル邸。実は入るまでそんなに乗り気じゃなかった私。ここはお父さんのリクエストで行くことになった場所なんですが、結果は行って本当に良かった!マジですごいグエル邸。豪華すぎてビビりました。
外観はこんな感じ。
ここでもオーディオガイドを借りられました。日本語でじっくり説明を聞くことができます。
家の中を進むと地下には馬車小屋があったり、馬を飼うためのスペースなんかもありました。そしてこちらは家の中の階段、階段の曲に合わせた形の絨毯が敷かれてます。
とある部屋の天井、なんかすごいことになってます。これが人の住む家か!手が込んでます。
写真の数は少ないですが、部屋はかなり広くてたくさん部屋数もあり、全てのガイドを聞くにはかなり時間がかかりました。
そしてこちらは屋根の上。各部屋から伸びる煙突も、こんなに素敵に装飾されてます。すごいぞガウディ。
結局グエル邸には1時間半〜1時間半くらいいました。それくらいボリュームがある内容でした。
高いぞガウディ。外観だけにした2つ。
1日前の記事にも書いてますが、この二つは特に入館料が高くて諦めました。時間も遅めだったので、後悔してません。
こちらはカサ・ミラ。
この建物はガウディが54歳の時に設計し、1905年から2年かけ実業家のペレ・ミラとその妻ルゼー・セギモンの邸宅兼集合住宅として建設されました。カサ・ミラは他では見られない直線部分をまったく持たない建造物。建設当時のバルセロナ市民はカサ・ミラを醜悪な建物と考え、「石切場(ラ・ペドレラ)」というニックネームをつけましたが、今日ではバル セロナを代表する歴史的建造物となっており、1984年にユネスコの世界遺産に登録されました。
こちらはカサ・バトリョ。
1877年に建設された建物で、実業家ジョセップ・バトリョの依頼で1904年~1906年にかけてガウディが改築を行いました。ガウディはこの改築で、建物に5階と地下室を作たり、階段や内壁を作り直したり、各部屋に曲線的なデザインを取り入れたりしました。外観にもタイルやステンドグラスの装飾を施しました。カサバトリョは、曲線を特徴とするモデルニスモの際立った作品とみなされ、2005年にアントニオ・ガウディの作品群の1つとして世界遺産に登録されました。
夜のライトアップ、見納めのサグラダファミリア
最後にもう一度、ライトアップしたサグラダファミリアに寄ってから宿泊先へ戻ることにしました。
ライトアップは18時から行われます。ステンドグラスが外からでも覗いて見えるのがなんとも素敵。
建設途中の部分が目にとまりました。むき出しの鉄骨?が見えて、ああまだまだ終わらないんだなあサグラダファミリアの工事は、なんてふと思ったりして。
こうしてバルセロナのこうしてバルセロナ2日間の旅行もおしまい。明日はまたパリに戻ります。最後はパリとモンサンミッシェル!
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